韓国旅行記 ソウル スウォン 2010年3月

 3月16日(火)

 地下鉄の車内で面白いのは、乗客がめいめい、携帯小型テレビを見ていること。携帯電話はあまり使われていない。それから、座席が金属製であること。雰囲気が明るいのは、美人が割合多いせいかな。酔っ払いもいないし、失業者も路上生活者も見かけないが、通路で奇態なデモンストレーションをやったり、絆創膏を5000ウォンで売ったりしている人がいた。(悪いけど)大道芸人が地下鉄の車内でウケない叩き売りをやっているような風情です。乗客がしらけている。

 今日は朝からとても寒かった。インサドンに韓国美術館と漢字で書いてある建物があって、そこの売店のお姉さんが日本語を話すので聞いていたら、気温が3度だとのことでした。かなりの強風だった。(ここは観光みやげを売っているお店らしく、美術館そのものはあまり本式ではないようで、見てこなかった。)

 朝ごはんはホテルの部屋で食べた。セブンイレブンで買ったサンドウィッチ。2500ウォンぐらいだったかな。ホテルのサービス品のインスタントコーヒーを飲む。このサエリム ホテルは4階建てで、飲食施設がなく、ロビーは床面積がほとんどありません(笑)。地階にお酒を出すコーナーはあるのだが、ちょっと飲んですぐに酔っ払うぼくは行かない。バスタブがないから、お風呂好きの人には勧められないが、そういう意味でではなくて、いいホテルですよ。オーナーがすごく親切です。部屋も清潔だ。サーヴィス過剰が嫌いな人にお勧めです。巨大な壁掛けテレビで80チャンネル選べる。ちなみに「サエリム」という名前は、旅行の準備中にネットで検索したら出ていたものだが、看板には「世林」と充てててあって、地元の人は「セリム」または「セリン」と発音するようだ。

 朝のインサドン通りです。まだ人が少ない。

 昼ごはんはチャンチグクスという麺類でした。なにしろ文字が読めないから、初級の旅行人は日本語のカタカナが振ってある看板に頼った。(こういう親切はしかし、一歩裏通りに入るともう、やっていない。)材料が何か、みたところ特定が難しいけれど、鶏がらスープのようなものに、ソーメンのような細い麺が入っている。ほかにタマネギのようなもの、湯葉のようなもの、溶き卵のようなものが入った温かい料理。肉類は見当たらなかったような気がする。薄味、悪くないです。たくあんとキムチがついていた。4000ウォン。安いが、この店ではカレーライスも出していて、隣に座った黒い顔の男の人はカレーを食べていた。

 インサドン通りを抜けたところに、こんなお地蔵さん(?)がありました。

 「トンデムン(東大門)」に行ってみようと思って、本日はたどり着けませんでしたー。地下鉄を乗り間違えた。トンデムン駅があるのは1号線で、ぼくは5号線に乗り、「東大門歴史文化公園」という漢字が振ってある駅に行った(駅の正確な名前は"トンデムンウンデンジャン"=「東大門運動場」でしょうね)。ここで脚がくたびれて、後日にしようと思って引き返してきた次第です。ソウルの地下鉄路線にこの名前の駅が全部で3つあって、右も左もわからない、言葉もわからない。もう日本語は使えない。

 夕ご飯、このホテルのとなりにご飯屋さんがあって、短い滞在のいつか、入ってみようと思って、今日入っちゃえということで、一品料理とビールのつもりで席に着いたら、どうやらディナーは高いらしい。ぼられたかなあ。でも、まあいいさ。15000ウォン〜20000ウォン。ビールが5000ウォン。ぼくが食べたのは山盛りの肉野菜料理とご飯一膳、前菜が5品、ビール。おいしかった。25000ウォン。これを高いと見ますか、安いと見ますか。普通ですか。まずかったら文句言うけど、その種の文句はない様子です。

 インサドン通りにはギャラリーが多くて、画材店も何軒かある。今日は2件のギャラリーの展示を見てきた。1点、ぼくの気に入った絵があって、英語で「高いですよね」といったら、撮影させてくれた。簡単な英語で会話。フランスから来た作家ということ以外、作者についてはわからないそうです。

 このギャラリーを出たあと、アクセサリを売っているおじさんとたわいもない立ち話をしていたら、奥さんと思しき人が、キャベツ(だと思うよ)をちぎってはかじりながら現れた。だんなさんになにか話しかけていたが、ふとぼくの顔を見て、キャベツ(生のキャベツだと思うよ)をぼくに手渡して、去っていった。呆気にとられ、思わず日本語で「いいの?!ねえ、いいの??」と呼びかけたが、どっかへ行ってしまった。そのキャベツ、せっかくだから歩きながらかじりましたよ。  



3月17日(水)

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